1月の初場所で史上2人目の幕尻優勝を果たした徳勝龍(33=木瀬)が5日、東京都墨田区の部屋で稽古を再開した。春場所(3月8日初日、エディオンアリーナ大阪)では幕内上位に上がることが予想され、横綱、大関戦が確実。「強い人ばかりだが、自分がやることに変わりはない。前に出る稽古をしないと勝てない」と気を引き締めた。

歴史的な下克上で一躍注目の的となり、イベントやテレビ出演などで多忙だった。この日は四股やすり足の基本運動でじっくりと汗を流し「ありがたい疲れがある。(初場所で優勝を決めた)千秋楽の声援は忘れられない。感動したと言ってもらい、相撲を見てもらえていることがうれしかった」と実感を込めた。横綱戦が実現すれば、15年夏場所以来5年ぶり。33歳の苦労人には初金星獲得の期待もかかるが「意識せずに一番一番に集中していくだけ」と冷静に語った。