アッという間にＧＩが始まる。海外ＧＩとの兼ね合いもあり、正直なところ、飛車角落ちぐらいのメンバーではないかと感じている。
根岸Ｓを初ダートながら快勝したモズアスコットとて、飛びつく気にはなれない。前走は確信の無印だったのに、快勝されて、血統よりも走法などを間近に見る厩舎の判断が正しかった結果となった。とはいえ、やはりフランケル産駒は芝でこそと思う。この馬以外の産駒のダートの勝ち鞍は下級条件のものしかなく、いくら飛車角落ちのメンバーでもＧＩでサラリ通用するとは思えない。勝たれたら仕方ないし、実力はありそうなので▲には置いておく。
◎はヴェンジェンス。父カジノドライヴはマインシャフトを通じるエーピーインディ系。父は競走生活前半の華々しいイメージ（米ＧＩＩピーターパンＳ制覇など）が強く、早熟なイメージも持たれがちではあるが、父自身も長期休養を経て活躍したし、ヴェンジェンスしかりプレスティージオしかり、上級の産駒は年を重ねて味の出るタイプが多いようだ。加えて母系はトウショウボーイを出したソシアルバターフライに行き着く良牝系。少し古さはあるが堅実な産駒も多い。頭で買うより２、３着を含めた狙いのほうが良さそうだが、オッズ次第では助平心を出して頭からちょっぴり買うのもアリか。
相手はワンダーリーデル。スタチューオブリバティ産駒はアテにならないタイプが多いが、裏を返せばいつ走ってもおかしくはないということ。前走は後方から追い上げ及ばずだったが、３走前の同じ東京マイルを想起すれば、この舞台がベストで、はまる可能性は十分ありそうだ。
府中コースにめっぽう強いアルクトスが△△。父アドマイヤオーラも母父シンボリクリスエスも、その現役時代のイメージとは異なり、芝よりダートで信頼がおける種牡馬。父の距離適性からは７～８Ｆが勝負であり、ここは▲と同じくベストの舞台だろう。（夕刊フジ）
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