【牧 元一の孤人焦点】目を引くシーンだった。30日放送のNHK大河ドラマ「麒麟がくる」で、戦国武将の松永久秀(吉田鋼太郎)が、旅芸人の伊呂波太夫(尾野真千子)を口説きにかかった。
ろうそくがともる薄暗い部屋。時代劇では異色の軽快な音楽がバックに流れ、今風に言えばムーディーな雰囲気だ。
松永は「のう、太夫。このまま大和にいる気はないか?」と伊呂波太夫にはい寄りながら、「女房に先立たれ、もう、寂しゅうて寂しゅうて、かなわんのじゃ」と胸の内を吐露。「それで私を?」といぶかる伊呂波太夫に無言で手を伸ばし、指に触れ、手を握り、さする。
どうなることかと思いきや、伊呂波太夫は「私には、やることがあります」と拒絶。松永から「この上まだ稼ぐつもりか?そんなに稼いでどうするんだ?誰か貢いでいる男でもいるのか!?」と問われると「はい、おります!」と明言し、「どこのどいつだ、その果報者は?」との問いに意味深長な表情を見せたところでシーンは終了した。
伊呂波太夫が貢いでいる相手は誰なのか。そもそも、前後のシーンから浮いているようなこの場面の意味合いは何なのか。30日の放送は、今後の展開につながる伏線が多く含まれているとみられるだけに、このシーンも何かの伏線なのか…。
制作統括の落合将チーフ・プロデューサーに尋ねてみると「そんなに意味はないのですが(笑い)」との答え。「硬くて真面目なシーンばかりでは、いかに大河ドラマといえども楽しめないので、意識的に軽めのシーンを入れています」と説明した。
これまで「軽めのシーン」は主に駒(門脇麦)や望月東庵(堺正章)が担って来たが、伊呂波太夫が初めて登場した時に「松永と懇意」というセリフがあったため、一度、2人きりのシーンを描きたいと考えていたという。
吉田らの濃厚な演技について「チャーミングに演じてくださった。史実でも松永は女性が好きだったとされるので、それを表現するのに良いシーンでした」と強調。結論として「何かの伏線ではありません」とのことで、つまり、あの場面は視聴者に一息ついてもらうためのエンターテインメントだ。
エンタメと言えば、吉田が番組公式ツイッターで公開している「今後の見どころ」も面白い。「十兵衛をひと目見て好きになってしまった松永ですが、その十兵衛愛がさらに加速していきます。史実では最終的に信長と敵対する松永なので、信長の忠臣となる十兵衛への愛情は禁断の愛とも言えるのかもしれません。松永久秀による十兵衛への『禁断の愛』、見どころです!」。これは、自身が出演した人気ドラマ「おっさんずラブ」に引っかけたジョークとみられる。
戦国の緊迫した状況の中にちりばめられるエンタメ。物語の伏線探しとともに、この大河の楽しみの一つだ。
◆牧 元一(まき・もとかず) 編集局デジタル編集部専門委員。芸能取材歴約30年。現在は主にテレビやラジオを担当。
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August 31, 2020 at 07:20AM
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