夏の高校野球の地方大会は29日、4大会で決勝が行われ、夏の甲子園連覇を狙う智弁和歌山(和歌山)が5大会連続、今春の選抜準優勝の近江(滋賀)が4大会連続で甲子園出場を決めた。富山では高岡商が打撃戦を制して5大会連続で名乗りを上げ、静岡は日大三島が33年ぶりに甲子園切符を手にした。大阪では、選抜を制した大阪桐蔭と履正社が決勝に勝ち上がった。
初戦から4試合連続コールド勝ちで迎えた決勝はアーチ攻勢だった。智弁和歌山は二回に青山、六回に渡部が左中間、八回は塩路と、再び渡部が左翼へたたき込んだ。
桐蔭バッテリーの緩急巧みな攻めを打ちあぐんだが、中谷監督は「一発で流れを持ってくるスイングを選手がしてくれた」と評価。渡部は「困ったところで本塁打が出る。(全国制覇した昨年と比べても)打線は負けていない」と断言した。
八回の一挙5点でリードを広げたが、目を向けたいのは2―0で迎えた七回一死一、三塁での守りだった。桐蔭・原田の右翼への打球で1点を失ったが、この時、強肩の右翼手・武元が二塁へ矢のような送球で一塁走者を刺した(記録はライトゴロ)。
遊撃手の山田は、武元とあうんの呼吸で二塁ベースカバーに入り、「いけると思った。いろいろ想定しながら守る。一つのアウトを大事にする。とても大きなプレー」と自画自賛した。
攻守の一方が目立ってしまえば、他方に反省点が浮かび上がってくる。その「ひずみ」をいかに最小限にとどめるか。創立140年超の名門・桐蔭を前にしても、智弁和歌山の危機管理は揺るがない。夏の甲子園連覇への旅が間もなく始まる。(中村孝)
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