マンチェスター郊外=金成隆一
英国の与党保守党は来週、新首相となる党首を選び出す。任期が史上最短となる首相のトラスを政治的に追い詰めたのは、有権者の離反だ。3年前の総選挙で保守党に投票した人々もノーを突きつけるようになった。英中部マンチェスター郊外の「労働者の街」を訪ね、その怒りを探った。
産業革命の中心地 「トリクルダウンは侮辱的」
約8万人の有権者が暮らす「リー選挙区」。旧炭鉱地帯で、一帯は産業革命の中心地だった。
9月28日。この街で暮らす元保育士リンジー・ナイチンゲール(42)は、夫マーク(46)と3年前、保守党候補に初めて投票したことを悔やんだ。
「トラス政権のトリクルダウン予算案は侮辱です。減税で富裕層がさらに肥えれば、その富が『しずく』となって私たちにも落ちてくるという意味なんでしょう? 発想が侮辱的です」
悔しそうな表情で訴えた。マークも「保守党は富裕層の利益を守る政党だった」と憤った。
トラス政権は9月下旬、肝いりの大型減税策を発表。1972年以来で最大の減税と騒がれた。だが、「金持ち優遇」「トリクルダウン経済への回帰」と批判が起きた。
驚いた夫妻が調べると、「年…
からの記事と詳細 ( 9歳の薬物売人が出るほどに 旧炭鉱街の生活苦、英首相を追い詰めた:朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル )
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