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Thursday, November 24, 2022

体から出る水分量を正確に予測、脱水や気候変動の対策に - 日本経済新聞

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医薬基盤・健康・栄養研究所や早稲田大学などの国際共同研究チームは、人の体から1日に排出される水の量を推定する数式を導いたと発表した。23カ国の人の調査をもとにしており、年齢や体格、居住地域などを入力すると、その人が1日に失う水分量などが推定できる。水不足が影響する病気の予防や、水不足の予測モデルの構築に役立つという。

成果は24日付の米科学誌サイエンスに掲載された。

人間は水を数日とらないと命が危うくなる。体から出ていく水の量には個人差や居住地域などによる差がある。これまでは、干ばつ地域などで人命を保つために必要な水の量を正確に推定する方法がなかった。数十人規模の実験やアンケート調査でしか確かめられていなかった。

研究チームは23カ国、生後8日から96歳までの男女5604人を対象に調べた。通常の水とは質量がわずかに異なる特殊な水を飲ませ、体外に排出される水の中での比率を分析した。人工知能(AI)の機械学習なども活用し、年齢や体格、居住地域、ライフスタイルなどを計算に入れて、体外に排出される水の量を正確に推定できる数式を導き出した。

平均的な場合、成人では体に含まれる水分量の10%、乳児では同25%が1日で排出されることが分かった。高温・多湿な環境や高地に住む人、筋肉量の多い人、妊婦などではより多くなるという。

研究を主導した医薬基盤・健康・栄養研究所の山田陽介・運動ガイドライン研究室長は「熱中症や脱水による内臓の障害を予防するのに必要な水の量を導いたり、気候変動などにより生じる水不足の予測モデルを正確をつくったりできる」と話す。

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