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Sunday, February 23, 2020

アップルとアマゾンが仕入先に「強気に」出る理由 - ダイヤモンド・オンライン

川口宏之

かわぐちひろゆき

公認会計士
1975年栃木県生まれ。2000年より国内大手監査法人である監査法人トーマツにて、主に上場企業の会計監査業務に従事。2006年、みずほ証券にて、主に新規上場における引受審査業務に従事する。2008年、これまでの経験を活かし、ITベンチャー企業の取締役兼CFOに就任。バックオフィス業務全般(財務・経理・総務・法務・労務・資本政策・上場準備)を担当し、ベンチャーキャピタルからの資金調達、株式交換による企業買収などで成果を上げた。

その後、独立系の会計コンサルティングファーム、ジャパン・ビジネス・アシュアランスにて、IFRS導入コンサルティング業務や決算支援業務、各種研修・セミナーの講師等を担当する。

「監査法人」「証券会社」「ベンチャー企業」「会計コンサル」。4つの視点で「会計」に携わった経験を持つ数少ない公認会計士。これらの経験をもとに、「会計」という一見とっつきにくいテーマを、図解でわかりやすく説明することに定評がある。机上の空論ではなく、「生きた数字」を感じてほしいという思いから、「実在する企業の財務諸表を分析する」コーナーを設け、受講者から大きな支持を得ている。指導実績は1万人を超え、受講満足度は5段階評価で平均4.8を誇る。

  • 経営や会計のことはよくわかりませんが、 儲かっている会社を教えてください!

    有名企業の決算書を徹底分析!
    「儲かっている」のはどっち?

    電通vs博報堂
    ヤマト運輸vs佐川急便
    アップルvsアマゾンetc.

    24社の財務諸表を徹底分析!

    本連載は、誰もが知っている有名企業の決算書を対比させることで、「実務に使える会計知識」と「経営分析の基本」を一気に学ぶものです。

電通vs博報堂。ヤマト運輸vs佐川急便。アップルvsアマゾンetc.
有名企業の決算書を徹底分析! 「儲かっている」のはどっちだ?
本連載は、誰もが知っている有名企業の決算書を対比させることで、「仕事に効く会計知識」と「経営分析の基本」を一気に学ぶものだ。著者は、「監査法人」「証券会社」「ベンチャー企業」「会計コンサル」、4つの立場で「会計」に携わった経験を持つ川口宏之氏。発売4日で重版が決まった『経営や会計のことはよくわかりませんが、儲かっている会社を教えてください!』の著者でもある。

Photo: Adobe Stock

アマゾンの「儲けの秘密」に迫る

 GAFAと呼ばれる米国のIT企業、グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾンの4社は、経済全体にも大きなインパクトを与え、その勢力は衰えをまったく見せず、ますます巨大化しています。その成長力の源はどこにあるのでしょうか。

 本日は巨大ネットショップのアマゾンを分析します。

 先日の記事でアップルの強さを支える「フリー・キャッシュ・フロー」と「キャッシュ・コンバージョン・サイクル」の話をしました。

前回記事:アップルは「10日分の在庫」しか持たない、だから儲かる

 それにならって、アマゾンの「フリー・キャッシュ・フロー」と「キャッシュ・コンバージョン・サイクル」を見ていきましょう。

 まず下図を見てください。アマゾンの決算書を翻訳したものです。

 アマゾンの「フリー・キャッシュ・フロー」は、183億ドル(約2兆円)。アップルには及びませんが、これも驚異的な数値です。

 アマゾンのキャッシュ・コンバージョン・サイクルは、マイナス28日となっています。アップルほどではありませんが、一般的な水準と比べればかなり優秀です。下図を見てください。

 意外なのが、棚卸資産回転期間が44日しかないことです。

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