近年はあまり耳にすることはありませんが、起源は1970年代の欧州で、1980年代から2000年代にかけては日本でも数多くのホットハッチが販売されていました。 搭載されたエンジンは1.5リッター以下ではターボエンジンであったり、レースのレギュレーションに由来する1.6リッター自然吸気エンジンも国内外のメーカーでラインナップされ、バリエーションも豊富でした。 しかし、近年はニーズの変化から生粋のホットハッチは少数派で、とくに自然吸気エンジン車は絶滅が危惧されているほどです。 そこで、かつてもかなり希少な存在だった2リッターNAエンジンのホットハッチを、3車種ピックアップして紹介します。
●ホンダ「シビック タイプR」
ホンダを代表する高性能モデルといえば「タイプR」シリーズですが、最新モデルは2022年に発表予定の新型「シビック タイプR」です。 初代シビック タイプRは1997年にデビュー。高性能な1.6リッターエンジンを搭載した生粋のホットハッチで、走り好きな若者を中心に高い人気を誇りました。 そして2001年には、2代目シビック タイプRが登場。コンセプトは初代から継承したハードコアなモデルで、街乗りでの快適性は考慮されていません。 搭載されたエンジンは最高出力215馬力を誇る2リッター直列4気筒DOHC自然吸気で、トランスミッションはクロスレシオの6速MTのみです。 足まわりはフロントがストラット、リアがダブルウイッシュボーンの4輪独立懸架でダンパー、スプリングともにハードなセッティングで、剛性アップされたシャシと相まって、シャープなハンドリングを実現。 外観は3ドアハッチバックで、エアロフォルムバンパーと赤地のエンブレムによってタイプRであることを主張。内装ではレカロ製フロントバケットシート、MOMO製本革巻3本スポークステアリングホイール、アルミ製シフトノブなど、機能的なパーツが奢られています。 2代目シビック タイプRはイギリス工場で生産され、初期に品質的な問題もあり、人気的には初代を上まわることはありませんでしたが、諸性能は初代を大きく凌駕していました。
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