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Sunday, March 27, 2022

コスモスポーツ GTO プリンタートレノ… 噛みしめるほどに味が出る!? 旧車の味を満喫する5人のオーナーの愉悦と苦悩 - 自動車情報誌「ベストカー」 - ベストカーWeb

trigerana.blogspot.com

 なんといっても現行モデルにはない「味」があるのが旧車の魅力。だがそれはなにもいいことばかりではないだろう。ひとたび所有すれば、オーナーならではの「愉悦」と「苦悩」もあるはずだ。5人のオーナーに、ならではの「愉悦」と「苦悩」を聞いた!!

※本稿は2022年2月のものです
文・写真/松村 透
初出:『ベストカー』2022年3月10日号

【画像ギャラリー】本文未掲載の写真多数!! 5人の旧車乗りが愛する古き良き名車たちを、ぜひ。(14枚)

■新車から49年。乗って走り、楽しめることの幸せ(ルージュダン鈴木さん/マツダ コスモスポーツ 1972年式/所有年数 49年)

ルージュダンフェールという名のボディカラーに全塗装

DATA
オーナー:ルージュダン鈴木さん(自営業/埼玉県)
モデル:マツダコスモスポーツ 1972年式
購入時期:1973年(所有年数:49年)
購入時の走行距離:新車で購入
現在の走行距離:約21万5000km
購入時の金額:160万円
現在の中古車相場価格:990万円〜ASK万円

 鈴木さんとコスモスポーツの付き合いは今年でなんと49年というから驚き。

「これまで4回エンジンをオーバーホールしました。部品を交換した時は『最後まで使い切った』という達成感がありましたね」と鈴木さん。

 このクルマに乗っていて困ることが気になるが……。

「特にないんです。出先で不調になった時、『家までどう帰ろうか』と悩んでも、後々それがいい思い出になりますし」

 古いクルマだけに部品の入手は困らないのだろうか。

「所属するコスモスポーツオーナーズクラブのメンバー同士でやり取りをしてるので大丈夫です。あとは、同クラブ内でのパーツプロジェクトが製作してくれるのを待ちます」

 これまでの忘れられないエピソードは?

「クラブの企画でドイツにこのクルマを持ち込み、アウトバーンを200km/hオーバーで走ったことです」

 これまで手放そうと思ったことはないのだろうか……?

「子どもの学費を捻出するため……と思ったことはありました。でも子どもたちが『売らないほうがいいよ』と言ってくれて。

産まれた時から家にコスモスポーツがあったわけですし、妻もこのクルマがないと生きていけないことを理解してくれていることに感謝ですね。今年で71歳ですし、あと10年くらい乗るのが理想です」

 まさに人生をともに歩んできたコスモスポーツ。超がつくほど極上のカーライフだ。

●私の愉悦:アウトバーンで200km/h出したこと!
●私の苦悩:その時は苦悩でも、後々楽しい思い出になる

■新車から38年。墓まで持っていきますよ!(森田達郎さん/ホンダ バラードスポーツCR-X 1985年式/所有年数 38年)

由良拓也氏がデザインした無限フルエアロを組み込み、ワイドボディ化

■DATA
・オーナー:森田達郎さん(会社員/千葉県)
・モデル:バラードスポーツCR-X 1985年式
・購入時期:1985年(所有年数:38年)
・購入時の走行距離:新車で購入
・現在の走行距離:約72万km
・購入時の金額:約160万円
・現在の中古車相場価格:約150万〜約230万円

 今見ると驚くほどコンパクトな初代CR-X。オーナーの森田さんは新車で手に入れてから38年、約72万kmを走破したという。

「人生の半分以上の時間をこのCR-Xと過ごしてきたわけです。所有できていること自体が喜びです」

 手元にあることが日常とはいえ、CR-Xを所有していると実感する瞬間があるという。

「メンテナンス後、元気よくエンジンが始動した時です。このクルマ特有のメンテナンスポイントがあり、ショップ任せでは限界があるため、できるだけ自分でメンテナンスするようになりました」

 愛あればこそだ。愛車との忘れられないエピソードは?

「当時、同型同色のCR-Xに乗っていた妻と出会ったことに運命を感じます。妻も当時所有していたCR-Xを今も手放さずに持っています」

 困ることは何だろう?

「ご想像どおり部品がないことです。ほとんどの部品が手に入りません。ネットオークションも争奪戦ですね」

 それだけ大変だと手放そうと思ったこともありそう……。

「手放そうと思ったことはありません(キッパリ)。どうにもならない時は自作して対処。仲間内で交換し合うのはもう飽和し切っていて、もはや各々が自身の未来のために確保しているような状況です。現段階でも仲間を頼りにするのはご法度です。ひたすら流用加工&自作するのみです」

 さまざまなご苦労があっても今後もCR-Xとともに?

「もちろん! 墓まで持って行きます(笑)」

 実は……、ご夫婦だけでなく、2人のお子さんもCR-Xを所有している(!)という。森田さんご一家の『CR-X愛』は、名実ともにギネス級だ。

●私の愉悦:同型同色のCR-Xに乗っていた妻との出会い
●私の苦悩:部品がないのは承知のうえ。流用加工&自作!

次ページは : ■愛娘の成長を一緒に見守ってきた家族の一員です!(堀田大輔さん/日産 スカイラインGT-R 1995年式/所有年数 27年)

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