(セ・リーグ、DeNA3×―2広島、6回戦、DeNA4勝2敗、4日、横浜)セ・リーグ首位のDeNAは今季2度目のサヨナラ勝ち。2015年以来8年ぶりに両リーグ最速で貯金10に到達した。宮崎敏郎内野手(34)が九回に右翼ポール際へ5号ソロを放ち試合を決めた。チームは2連勝で4カード連続の勝ち越し。開幕2カード目以降、9カード連続で負け越しなしと抜群の安定感だ。
桜が咲く頃から続く勢いは簡単に止まらない。緊迫した九回のベンチ内で飛び出した冗談が現実になった。
三浦監督は先頭打者の宮崎に「塁に出るか、本塁打を打つか、どちらか好きな方を選べ」と難儀な二択を課した。宮崎は意図せず後者を選択。そして白球は右翼ポール際に吸い込まれた。
「頼むから伸びてくれ、風が吹いてくれという思いで走っていました。何とか塁に出ようと思った結果が、いい結果になって良かった。積極的にいこう、それだけを考えていました」
外角高め、146キロの直球に振り遅れてインパクトしたが、巧みな技術で右翼席まで運んだ。今季5号は、自身6年ぶり3本目となるサヨナラアーチ。出場23試合の全てで出塁し、両リーグでただ一人、打率4割超(・411)を誇る34歳が首位を走るチームを支えている。
コンディションが万全ではなかった4月23日から5試合、先発を外れた。勝負どころでの代打待機。出場機会は限られたが「後からいく(途中出場する)選手や代打の難しさを感じた。(準備は)何をしないといけないのか、そのためには時間の配分(が大切)。初めての経験だったので、改めて勉強になった、いい時間だった」と回想。実績十分のベテランに新たな刺激が注入された、希少な機会だった。
先を見据えた三浦監督の対応が首位を走る原動力だ。宮崎の出場選手登録を抹消せずに1軍に帯同させて回復を待ち、他の野手がカバーして宮崎が先発を外れた5試合に全勝。WBCに出場した今永は開幕以降もファームで調整させ、4月21日の初登板から2戦、15回連続無失点。新外国人のバウアーが前日3日に来日初勝利を挙げ、右肘の手術を受けたオースティンは4月29日の2軍戦で実戦に復帰。明るい材料が多い。
指揮官の一手で両リーグ最速で貯金10に到達。開幕26試合以下での達成は1996年以来、27年ぶり3度目だ。九回に本塁打を打つことを選び、有言実行となった宮崎に、三浦監督は「まさか本当に打つとはね。すごかった。勝負強い」と目を丸くした。
チームは4カード連続の勝ち越しを決め、9カード連続で負け越しがない。投打の歯車は春先からかみ合い、大型連休を抜けて初夏へ突入しようとしている。(横山尚杜)
★お立ち台でスターマンに 宮崎は試合後のお立ち台におちゃめな姿で登場し、ハマスタ史上3位となる3万3143人の観衆が詰めかけたスタンドを沸かせた。DeNAは2日から「スターマンになりきる3日間」として球団マスコット、DB.スターマンに関連したグッズや催しを展開。「ハマのプーさん」の愛称でファンに親しまれる34歳は、スターマンのカチューシャをつけて現れ「かわいい」「あざとい」など〝賛辞〟を浴びた。
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