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Monday, May 30, 2022

出自を知る権利で「差が出るのはおかしい」 生殖医療法案巡り日弁連が集会 提出は先送りへ - 東京新聞

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 超党派の議員連盟が立法化を目指す生殖補助医療法制について、日弁連は30日、国会内で集会を開いた。第三者の精子や卵子で生まれた子どもの「出自を知る権利」を巡り、当事者や研究者から「法案は権利保障が不十分だ」などと懸念が相次いだ。

生殖補助医療法案について懸念を述べる石塚幸子さん

生殖補助医療法案について懸念を述べる石塚幸子さん

 議連が3月にまとめた骨子案では、精子や卵子の提供者の名前やマイナンバーなどを100年間保存する一方で、提供者が了承しなければ情報が開示されない仕組み。提供精子による非配偶者間人工授精(AID)で生まれた石塚幸子さんは「出自を知る権利は子どもの権利。提供者次第で知ることができる子、できない子と差が出るのはおかしい」と指摘した。

 従来の生殖医療では提供者は隠すべき存在とされてきたが「秘密にするリスクの方が脅威。やり方を変える時期に来ている」と石塚さんは述べ、情報自体を制限するのではなく、子どもと提供者を支える開示システムを整えることで提供者の負担軽減を図るべきだと訴えた。

 仙波由加里・お茶の水女子大ジェンダー研究所研究協力員は、欧州などで提供者の匿名性を廃止する動きが広がっていることを挙げ「日本でも素性を明かせる人にだけ提供してもらうべきだ」と主張。日弁連生殖医療法プロジェクトチーム座長の平原こう弁護士も「子どもに事実を伝えることを提供者に十分説明し、理解してもらう必要がある」と指摘した。

 議連は今国会に法案を提出する予定だったが、自民党内などで議論が割れ、参院選後に先送りされる見込み。(小嶋麻友美)

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