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Friday, May 26, 2023

1日1トン以上出る搾りかすを活用 リンゴの産地が「レザー」を開発 ... - 朝日新聞デジタル

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 リンゴの産地、長野県飯綱町で、加工品の製造過程で生じる搾りかすを活用した「りんごレザー」が開発された。一般的な合成皮革と比べて石油由来の原料が大幅に少ないのが特徴だ。24日から製品の受注販売の予約が始まった。

 開発を企画した「SORENA(ソレナ)」(長野市)の伊藤優里社長は24日、県庁で開いた記者会見で「限りある資源の使用の低減につながっていけばと思っています」と願いを込めた。

 伊藤さんは、海外でリンゴを使った合皮がサステイナブル(持続可能)な素材として生産されていることを知り、「日本で作れないわけがない」と考えたという。2021年度に県のスタートアップ企業支援プログラムに採択され、県や飯綱町、皮革メーカーとともに開発を進めていた。

 一般的な合皮はナイロンやポリエステルの生地の上にポリウレタンの樹脂をコーティングして作られる。主に石油が原料だ。

 りんごレザーは、生地にコットンを、樹脂にりんごの搾りかすを粉末化した素材を使うことで、石油由来の原料の割合を減らした。原料の50%以上は植物由来だという。

 同町では、ワインやジャム製造を手がける「サンクゼール」や林檎学校醸造所、三本松農産物加工施設などでリンゴを使ったシードルやジュースの製造が盛ん。多くて一日に1トン以上出る搾りかすを町で乾燥、粉末化。国内メーカーの工場に運ばれ、合皮の形になる。

 町の担当者は「耐久性などの品質は一般の合皮と比べても遜色ないか、それ以上が担保されている」と話す。

 商品化の第1弾はトートバッグ(税込み5万9800円)と財布(税込み2万9800円)。SORENAのサイトで受注販売する。町はふるさと納税の返礼品として両商品を採用した。

 町企画課の渋沢陽一係長は「『日本一のりんごの町』を目標に掲げている町の象徴的な事業になると考え、一緒に取り組んできた。積極的に使ってもらえるよう、これからも協力して取り組みたい」と話した。(菅沼遼)

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